物件名 ANK小学校
所在地 ***
探索日 2005年6月27日
廃墟日 昭和44年休校
分類・規模 小規模(2階建1棟)


たった数人の為に建造された小学校。そして今はもう、休校という名の廃墟になった。



石段を昇って登校した子供もわずか数人。無駄遣いとは言うまい。これは美談だ。



わずかに1台だけ残った遊具が寂しく子供が戻るのを待つ。



ガラスを割らずににはおれない者たちが、世の中には確実に存在する。負のパワー。



植物とコンクリートの境界線。



全ての時計は、時限式である事の証明。諸行無常記録器。



DQNラクガキによって哀愁を失う元・建築物。それは悲劇から喜劇に変わる。



花子さんもオチオチ出現できない世の中は、滅びる価値がある。



CG以前にはイラストによって表現されていた事も忘れられて久しい昨今。



ワープロ以前には書き順は論理的な価値を持っていた。



オウムが残した社会的影響は大きかったが、オウムの一面しか知らない者が大過ぎる。



独特なレタリングの「教室」。「殺室」にも見えるのがオツだ。



行く手が解放されている廊下。土砂への解放戦線。



ダムが見える小学校。この土地に固執した人々が産み出した風景。何でも沈める行政。



この中に隠れた小学生は、隠れたまま忘れられて、思い出と共に腐敗した。



隅に寄せられた机と椅子は、移動者の思惑と無関係に孤立を体現する。



レコードプレイヤーも、今時はHDDの中身に見えてしまう。



床材とガラスが織り成すモザイク。文明の脆さ。人類の儚さ。実存とは不安定だ。



オルガンから切り放された鍵盤は、喪に伏すわけでもなくモノトーンだった。



まるでトーチカのような風景の校舎裏側。現実感のない人工空間。



まるでスネているかのように足を投げ出す机。可愛い仕草の廃棄物。



ミイラカーテンは、今はもう何も仕切らない。



窓の外は明るい水辺。校舎の両眼はそれを眺めて退屈な時間を過ごす。



崩壊が進む校舎にトドメの土砂崩れ。トラロープは意味を失いながらも張り続ける。



ただ昇らせる為だけが目的と見える石段を降りて、ここを後にした。



コメント by TEL
交通の便が非常に悪い、かつては林業で栄えていた土地にそれはありました。

開けた土地が極端に少ない地帯の山の斜面に、湖を見下ろして建っております。

昭和38年に開校したこの学校は休校になるまでわずか6年しかなく、この学校を母校とした
卒業生も驚くほど僅かな人数しかいらっしゃいません。

私が生まれる以前に開校し、足早にその役目を終えてしまった学び舎・・・
数少ない卒業生の思い出と共にゆったりと建っているのでしょう。

2階の窓から眼前の湖面を見つめながらぼんやりと感傷に浸る為に私は訪れたのです。
写真:TEL  写真コメント:pcfx

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