大型の湖を望む国際ホテル。それがBS苑 しかし今では巨大なコンクリ箱だ。 土産物はすっかり無くなり、寂しい風が吹き抜ける。 五階建て。2階以上が客室だが、2Fには従業員用の部屋がある。 事務所の風景というのは、どうしてこう、どこも似ているのか。法律で決まってるのか。 社長は伝達する言葉を失ったまま。 朝のお仕事マニュアル。朝は色々忙しい。 ヘアセットの自販機は故障中。フロントで買うことに。 「ひまわり会」が最後に歓迎された。そして物置に。 接待さんに課せられた掟。なぜこんなに厳しいのか? これがその理由だった。 厨房のテーブルの真ん中には柱が突き出している。柱は重要だが邪魔だ。 赤いソファが鮮やかに毒々しい。ホテル内スナック。 琵琶湖周遊企画。2000円ずつスライドする料金。 ここの売りは料理。盛りつけも凝っている。 そして露天風呂。琵琶湖を眺めて一っ風呂。 「温泉入ってうまいものを喰う」という呪縛が日本人の旅行観を支配している。 そしてなにより、旅の思い出はハットリくんニンニングラスに限る。パパ上も満足。 従業員ロッカールームに作業着発見。 ネコ立ち入り禁止。ネズミの少ない社会では猫や蛇の価値は低くなる。 218号室は従業員部屋。狭すぎないか? 三畳もなさそうな狭い部屋。寝るだけスペース。 従業員用の洗面所はクラシカル。金の掛け方が露骨。 給与明細か。せつこさんは稼げたのか。 「整理整頓」を無視する倉庫。規律とは自発ではなく強制に由来するモラルだ。 国際ホテルにある「スキヤキルーム」。外人がこれで喜ぶのか。 つまりは和室の事だ。日本人は洋室に泊まり、外人は和室で布団。 和人形は装飾として無料だが、TVの試聴は有料だった。和人形は誰の心を和ませたのか。 当の人形は寂しそうだ。 1999年五月で止まったカレンダー。GWが何故かもの悲しい。 露天大浴場。あの赤い筋は? 壁に走った大きなヒビだった。向こう側が見える程のヒビ。 下半分スモークな脱衣場。ここにもヒビが窺える。 浴場には使徒が。精神に侵食とかしてたのか。 小さい露天風呂。底にもヒビが見える。ヒビだらけ温泉。 中庭の東屋も、今では景観が台無し。伸びすぎた松の木。 従業員せつこさんが出て行った国際ホテルは、ヒビだけを残して閉館した。
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