植物塗れになってその崩壊した姿を晒すKYホテル。 奥の白い建物は関係ない。手前の黒ずんだ建物がターゲットだ。 建物の裏も廃墟化。 内部はこの通り。 醜悪なはずの廃墟に佇む爽やかな光景。カルカッタの風景と似ている。 崩壊前の佇まい。すばらしい眺望。 南国風呂にプール。各種娯楽施設。 味自慢の宴会。 しかし今はこんな有り様だ。変われば変わるものだ。電話まで垂れ下がっている。 青錆の出た水洗装置のトイレ。床は木。 廃墟としては末期の状態だ。これはこれで味がある。 男達の部屋。 新館4階の部屋名は大和。21から55号室まではこっち。 部屋の内部。 避難経路を辿ってはみたが ガレキで塞がっていて行き止まり。避難不可能。 もう床やら天井やら壁やらぐちゃぐちゃ。非常に危険だ。 「お好みコーナー」の存在が気になったが、どんなコーナーだったのかはもうわからない。 この廃墟を見守る女性。不心得者の落書きが無残。 ゴシックホラーそのままのシャンデリア。 割れた照明装置に案内看板。いろいろ垂れ下がっている様はまるでヤマギワ電器。 アッー! シヤッターハンドルだ! このようなトラディショナルなホテルは、女性用の部屋は下の方にある。殿方サービス配慮。 子供の頃、このまま栓だけ開けて紙コップに注いで飲んでいたオヤジを見たことがある。 やはりここも崩壊が進んでいる。 従業員用の食堂と思しき部屋。 障子紙の剥がれ方も不気味だが、 湿度でブヨブヨになった襖は、その質感がたまらなくイヤだ。 階段が途中でなくなっている所も。 崩壊を他所に、プラスチックの植物だけは彩度を保っている。 またしても植物に侵略される廃墟。廃墟は人類の敗北を現すのだ。敗北の美学そこにあり。
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